公益社団法人日本観光振興協会が発行する『観光とまちづくり No.535』の「これからの地域ブランディング」をテーマとした特集にて、代表の吉田がインタビューされました。
ローカル地域が生き残る戦略について、巻頭4ページに渡って語っています。
人口減少時代の地域活性化において、ローカルな地域が生き残る方策は、わざわざ訪れてみたいと思わせる「選ばれる地域」になることです。そのためには、観光のプロモーションやイベントにおいても、その地域らしさを生かしたコンセプトを貫くことが重要です。特に、地域に住んでいる方にとっては当たり前でも、外の人が見ると面白いものにこそ、価値があることも多くあります。
例えば、今回のインタビューでは、広島での事例が紹介されています。
広島県廿日市市の宮島は、数は訪れるものの、オーバーツーリズムで一人当たりの消費額が小さく、立ち寄るだけの観光地になりつつあったことが課題でした。しかし、厳島神社の歴史などを学びながら、宮島をクルーズで一周するツアーを企画したところ、現在欧米人を中心に予約が続々と入っています。一グループで一隻と決して安くはないのですが、地域の掘り起こしを通じた背景のストーリーをきちんと伝え、知的好奇心をくすぐり体験したいと思われるものであれば、高価値の消費に繋がっていきます。
また、消費のあり方においても、一瞬の楽しみを味わう消費「コト消費」から、関わることで自分の生活が豊かになるような価値を見出す「イギ消費」に変わっていくと考えています。
特に欧米系の富裕層の方などにおいては、SDGsの観点から、自然保全や文化保護にも関心が高まっており、こうした配慮ができているかとういうことも訪問地を選ぶ一つの尺度になりつつあります。
私たちは、これらの傾向もまた、地域のブランディングにとって追い風になると考えています。