【欧米豪】ラグビーワールドカップがインバウンドに与える影響とは?オーストラリア目線で考えてみた。
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※画像出典: オーストラリア版yahooスポーツ
ラグビーワールドカップ参加国は欧米豪が多い
9/20~11/2まで1カ月半の期間続くラグビーワールドカップ。大会を目的とした訪日外国人は約40万人になると大会事務局は予想しています。(出典:ラグビーワールドカップ公式HP)
注目すべきはその顔ぶれ。中国・韓国・台湾といったアジアの訪日外国人上位国は入っておらず、ほとんどが欧米豪(オセアニア)であることが分かります。
予選グループ | エリア | 国名 |
A | ヨーロッパ | アイルランド |
A | ヨーロッパ | スコットランド |
A | アジア | 日本 |
A | ヨーロッパ | ロシア |
A | オセアニア | サモア |
B | オセアニア | ニュージーランド |
B | アフリカ | 南アフリカ |
B | ヨーロッパ | イタリア |
B | アフリカ | ナミビア |
B | アメリカ | カナダ |
C | ヨーロッパ | イングランド |
C | ヨーロッパ | フランス |
C | アメリカ | アルゼンチン |
C | アメリカ | アメリカ |
C | オセアニア | トンガ |
D | オセアニア | オーストラリア |
D | ヨーロッパ | ウェールズ |
D | ヨーロッパ | ジョージア |
D | オセアニア | フィジー |
D | アメリカ | ウルグアイ |
上記のように今回のラグビーWC では、少し違う層の観光客が訪れることが予想されます。つまりインバウンド業界にとっては新規開拓のチャンスでもあります。
宿泊数が多い欧米豪系訪日外国人
下記は訪日外国人国別平均宿泊数です。
欧米豪勢はアジア勢と比較し宿泊日数が圧倒的に長いことが分かります。(フィリピン・ベトナム除く)
つまり、ラグビーワールドカップを機に訪日してくれた欧米豪系外国人が日本のファンになってくれれば、リピーターとなり中長期的なコト消費市場成長につなげることができるのです。
競技人口&訪日数が多いオーストラリアに注目!
ラグビーワールドカップとインバウンドの分析を進めるにあたり、2018年におけるラグビー競技人口と訪日数をグラフ化してみました。
競技人口と訪日数の多さから、今回はオーストラリアに注目してみたいと思います。
世界有数のスポーツ大国オーストラリア
オーストラリアは世界でも有数のスポーツ大国として知られています。 オーストラリアに行くと、街の至るところでスポーツバー(パブ)があり、若者から年配の方までお酒を飲みながら大画面でスポーツ上映を楽しむことができます。
スポーツを目的としてオーストラリアに留学へ行く人も少なくありません。ではどんなスポーツがオーストラリアでは好まれているのかを紹介しましょう。
オーストラリアのスポーツ別観客数ランキング
下記はオーストラリアの観客数が多いスポーツランキングです。
1位:オーストラリアンフットボール
オーストラリアで一番有名なスポーツはオーストラリアンフットボールと言われるもので、オーストラリアの国技とも言われるスポーツです。
日本ではまだあまりなじみはありませんが、ラグビー似たスポーツで、本場のオーストラリアではプロリーグもあり、毎年決勝戦には 10 万人以上の観光客が来場します。
2位:競馬
2 位の競馬も国民的人気がとても高く、競馬場の数は世界最多で「競馬大国」と言われています。
また一年に一度ビクトリア州メルボルンでは「メルボルン・カップ」という競馬世界 大会が開催され、オーストラリア全土から多くの観光客が訪れます。
さらにこの日は祝日として設定されており、 競馬はオーストラリアでとても人気の高いスポーツとして知られていることが分かります。
3位:ラグビー
3 位のラグビーですが、オーストラリアは世界ランキング 6 位に属し、2019 年の大会でも上位まで残ることが予想されています。
競技人口よりも観光人口が圧倒的に多く、国民的に 長く愛されているスポーツです。
また日本と同じように女性よりも男性に人気のスポーツで、地元のスポーツバーでも放送されると、良く男性が集まって大人数で観賞しているのを見かけます。
日本とオーストラリア間の観戦文化の違い
お酒を飲みながら観戦する場所が限られている
観戦の主舞台となるスポーツバーの数はかなり多く、日本で見かけるコンビニと同じくらい都市部に存在します。
理由は、オーストラリアではお酒の規制がとても厳しいから。具体的には
- 公共の場所で飲酒をすることは法律によって禁止
- バーに入る時には必ず身分証明書の提示が必要
- スーパー・コンビニではアルコール販売なし
- アルコールショップでのみ購入が可能
- 飲食店でお酒を出すにはRSAという資格が必要
遅い時間まで開店しお酒が飲めるレストランとなるとスポ ーツバーかクラブしかないのです。
日本は公園で気軽にお酒が飲める
一方日本では、スポーツバーに限らず居酒屋・バー等も遅い時間まで営業しています。公共の場所でお酒を飲むこともTPOさえ守れば問題なし。
春のお花見・夏のキャンプ・秋のバーベキューといった行事はオーストラリア人のとって新鮮に映るかもしれません。
また、コンビニやスーパーでも簡単にお酒を調達できるため、お酒好きのオーストラリア人観光客からは、とても喜ばれるでしょう。
まとめ
多くの欧米系外国人の訪日が期待できるラグビーワールドカップ。
大会が開催されない日も全部で 19 日あり、その間に多くの人が余暇・観光を楽しむことが予想されます。その間にいかにオースト ラリア人をはじめとした訪日外国人にファンになってもらいリピートしてもらえるか。
我が国の中長期的なインバウンド成長において重要になると言えるでしょう。
今日の一句
”公園で お酒が飲める 日本人”