2ヶ月連続で訪日外客数200万人を突破!12市場でコロナ禍前を超える訪日客数記録へ
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はじめに
中国からの日本向け団体旅行が8月10日から解禁され、さらに勢いづくインバウンド業界。それら中国市場がまだ制限下にあった7月までの訪日外客数や、宿泊旅行統計調査が発表されたことを受け、弊社が日本各地で実施している地域活性のための活動をもとに、実感値を添えながら、インバウンド市場の動きをお伝えします。
訪日外客数、2ヶ月連続200万人を突破
2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大で大幅に減少していた訪日外客数が、6月に2,073,300人となり200万人を初めて突破。7月はさらに大幅に増加し2,320,600 人が訪れ、2ヶ月連続200万人を超えました。
2019年と2023年の7月の訪日外客数を比べると、78%となっています。⽇本への旅⾏制限措置が続いていた中国を除いた総数では、 2019 年7月と比べ103.4%となり、新型コロナウイルス感染症拡大前の実績を上回っています。
インバウンド客の増加は、弊社が運営する訪日外国人旅行者向けにプレミアムな体験の提供予約を実施している「Attractive Japan」にもはっきりと表れており、コロナ前に比べて予約数は倍増。2019年と2023年の7月を比べると予約数は約2.5倍になっています。
2019年レベルに戻ってきた東南アジアからの訪日客
2023年1月から7月の訪日外客数累計は1302万2900人となり、1962万人だった2019年同期間の66.4%まで回復しています。回復が遅れ気味だった東南アジアからの訪日客が増えたことや、欧米豪や中東から訪れる人が増えたことが、7月の訪日外客数押し上げの要因となりました。国際線定期便も2023 年夏ダイヤ時点でコロナ禍前の約 6 割まで運航便数が回復し、その後も東アジアを中⼼に増便・復便が続いています。
2023年7月に日本を訪れた外客数を国別にみると、1位は韓国62万6800人、2位台湾42万2300人、3位中国31万3300人、4位香港21万6400人、5位アメリカ19万8800人の順となっています。
12市場から、2019年7月よりも多く来日
2023年7月の訪日外客数を市場別にみたとき2019年同月よりも訪日客数が多かったのは、韓国、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、アメリカ、カナダ、メキシコ、ドイツ、イタリア、中東地域の12カ国・地域になっています。
中国からの訪日客は、2019年7月比で70%減となっていますが、中国政府が8月10日から日本向けの団体旅行を解禁。ALPS処理水問題により中国発訪日旅行について、行方を予測することが難しいですが、今後の中国市場の回復が期待されています。
6月の外国人延べ宿泊者数は、2019年レベルに回復
観光庁発表の6月の宿泊統計(第2次速報)によると、外国人延べ宿泊者数は934万人で、2019年同月比で97.5%まで回復。7月の外国人延べ宿泊者数は1000万人泊を越え、1063万人泊になったとの数字が第1次速報として出ています。
6月の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数1位は、台湾117万8050人泊でした。2位は米国105万9610万人泊、3位は韓国104万8410人泊、4位中国90万1260人泊、5位香港54万560人泊となり、この上位5カ国と地域で全体の62.6%を占めており、これらの5つの市場の大きさが分かります。
なかでも、訪日外客数1位だった韓国を、延べ宿泊者数では台湾と米国が上回っているのが特徴的です。特にアジアからの訪日客に比べ滞在日数が長い米国からの延べ宿泊者数は、2019年同月比で53.8%増となり、コロナ前を大幅に上回る結果となっています。
まとめ
先日行われた日本政府観光局主催の「JNTOインバウンド旅行振興フォーラム」も、活況を呈するインバウンド市場が強く印象に残りました。訪日外客数がほぼコロナ前の水準に回復する中、真の観光⽴国への復活に向け、観光地や観光産業において持続可能な形で「稼ぐ⼒」を⾼めるとともに、地⽅への誘客や消費拡大の促進が求められています。これは、令和5年3月31⽇に閣議決定された『観光⽴国推進基本計画』等にも記されています。その実現のためには、弊社が日本全国の地域でサポートしているコンテンツ充実の取り組みが非常に重要な要素となっています。