観光地方都市NO.1を目指して

 

背景

 

広島県は、瀬戸内海の自然や、宮島・厳島神社、平和記念公園などの世界に名を知られた観光文化財に恵まれているものの、いまだ訪日観光客の訪問先は京都・大阪を中心とし、広島へは大阪から日帰りでの訪問が多いのが実情です。今後さらに増加傾向にある外国人観光客の、広島県での滞在時間の延長や消費機会の創出をめざすため、広島県は３ヶ年の計画で、県が有する歴史や文化、自然などの観光資源を活かした外国人観光客向け体験プログラムの造成プロジェクトを打ち立てました。その初年度である2017年度、弊社は体験プログラムの調査・発掘および造成を行う専門家としてこのプロジェクトをサポートすることとなりました。

 

地ブラのソリューション

 

地域の魅力発掘・洗い出し

 

広島県から受託を受けた弊社は、広島県内で国内向けに展開している体験プログラムや、商品化できる潜在的な観光素材を徹底的にリサーチしました。 各種観光メディアからの情報収集に加え、ネットワークを活かして全27市町の観光課や観光協会など地元の観光機関に直接ヒアリングし、豊富なローカル情報を収集しました。 さらに海外６カ国の旅行会社約20社に対し、魅力度合い・改善ポイントなどヒアリングを行い、広島エリアにおけるプログラム造成・販売のポテンシャルを調査。外国人観光客の新たなニーズを見出しました。

 

セミナー開催

 

外国人観光客の誘客とそれによる地域活性をめざすには、地元の事業者が積極的に参加し、事業を継続させるため持続可能な方策を打ち立てることが必要不可欠です。そのため、県内で外国人観光客誘致に興味をもっている事業者や、既に何かしらの取り組みを行っている事業者を対象として、インバウンド専門のセミナーと個別相談会を実施。　フェイストゥーフェイスで話をし、直接訪問を行いアドバイスするなかで、事業者の方との連帯感、課題意識の共有を行いました。

セミナーの模様が中国新聞にて掲載

体験プログラムの商品化・販売

前述のセミナーや事業者との個別ヒアリングを経て、広島の観光資源や事業者のポテンシャルを調査したうえで、海外旅行会社・個人旅行者へのヒアリングによる魅力度調査で海外からの反応をチェック。総合的な評価をしつつプログラムの商品化プランを策定。
その後も徹底的な現場主義で、弊社インバウンド専門家が、商品化に取り組む事業者を足しげく訪問し、言語対応・接客対応など外国人客向けのアドバイスを実施しました。

 

 

体験プログラムについての記事が中国新聞に掲載

 

シンポジウムの開催

年度末には、広島県庁講堂にて、主催・広島県、講演・観光庁・中国運輸局・せとうちDMO、協力・地域ブランディング研究所というかたちで「インバンドコト消費先進県広島へ」と題したシンポジウムを開催しました。

観光庁地域資源活用推進室長、広島県のブランド推進に関わる広島県商工労働局ブランド推進部長の方とともに弊社代表が講演を行ったのち、地元で体験プログラムを行っている施設の方に登壇いただいてのパネルディスカッション、および事業者間の交流会を実施。参加者の情報交換が活発に行われ、県内でのさらなるインバウンド誘客に向けたアクションへとつながる一歩となりました。

 

成果

 

既存の体験プログラムに加え、弊社スタッフとの交流・指導により新しい商品を生み出し、今年度で合計45件のプログラムを造成および磨き上げを達成しました。
また商品販売ルートとして、弊社の体験プログラム販売・予約サイト「Attractive JAPAN」へ商品を登録し、同時に海外旅行会社・OTAへの展開・プロモーションを行い、世界中の旅行関係者および旅行者がアプローチできる状態に。販売開始後、海外旅行会社からの商談または旅行者からの申込みが着々と届くなか、事業者様への質の高い送客をめざして販売チューニングを行っています。

 

当社オリジナルの体験販売サイト「Attracetive JAPAN」にて販売中

 

 

担当者のひとこと

地域ブランディング研究所　インバウンド事業部体験プログラム造成 ディレクター 石川 直樹

弊社の代表である吉田の出身地ということもあり、広島の町の魅力は社内でも豊富に共有されていました。実際に、広島に数多く訪れることによって、広島のメイン観光地以外にも、広島県の自然や文化の魅力、そして何より、人の魅力にたくさん触れさせていただきました。この広島の観光地としてのすばらしさ、そして温かさを、より世界に発信していきたいと私自身強く想いますので、現地のたくさんの方との繋がりを大切に、今後もますます広島に貢献していきたいです！