地域ブランディング研究所は7月12日、日本全国の着地型観光体験プログラムを提供する観光関連事業者・地域を表彰する第2回『Attractive JAPAN大賞』を、発表しました。

『Attractive JAPAN大賞』とは？

着地型体験観光企画を通じて持続可能な地域の発展に貢献した観光関連事業者・取組団体を表彰する『Attractive JAPAN大賞』。日本全国のプレミアムな文化・自然体験300件以上が予約できるサイト「Attractive JAPAN」を運営する株式会社地域ブランディング研究所が毎年7月に選定、発表を行っています。

大賞は、最新e-バイクで走る 八ヶ岳絶景サイクリングツアー「八ヶ岳アドベンチャーツアーズ（長野県茅野市）」が受賞！

大賞に選ばれたのは、話題性や成果・地域貢献性が評価された体験提供事業者、八ヶ岳アドベンチャーツアーズの「最新e-バイクで走る 八ヶ岳絶景サイクリングツアー」でした！

コロナ禍でますます注目されるアドベンチャーツーリズム。大賞受賞プランは、国定公園に指定されている八ヶ岳を、スポーツタイプの電動アシスト付自転車であるe-バイクでめぐるサイクリングツアー。八ヶ岳エリアの絶景ポイントをガイドが案内、給水には白樺湖の天然水を使用するなど、自然をたっぷり満喫できるプログラムとなっており、審査員からは「高原ならではの景観と写真撮影が強みとなっている」「地域の魅力を多様に見せることに成功している」と高く評価されました。

地域アイデンティティ賞「燕三条1dayガイドツアー 鎚起技術コース」

地域の独自性、そこだけの体験価値の提供に優れた事業者に贈られる地域アイデンティティ賞は、株式会社つくるの「燕三条1dayガイドツアー 鎚起技術コース」が選ばれました。

金属加工技術の町として知られる燕三条。受賞プランは、職人の鎚起技術が体験できるワークショップや資料館・工場見学を1日でめぐるガイドツアーです。
審査員からは「地域らしさ」のポイントが高く、「地域の伝統産業を資源として活用することで、持続可能な地域づくりに観光が大きな役割を果たすことが証明された好事例」と評価されました。

SDGs賞「山岳ガイドと早朝登山！町を一望できる津和野城跡から愉しむ“つわの朝ごはん”」

SDGs賞は、サスティナブルツーリズムにつながる優れた体験プログラム提供している自治体、津和野町の「山岳ガイドと早朝登山！町を一望できる津和野城跡から愉しむつわの朝ごはん”」が選出されました。

受賞プランは、山岳ガイドと朝登山と朝ごはんを楽しむプログラム。山登りでお腹を空かせた後に、津和野の歴史や自然を熟知したガイドとのおしゃべりを楽しみながら、地元食材をたっぷり使った朝ごはんを堪能できるモーニングツアーとなっているのが特徴です。また、津和野町ではガイド育成に力を入れており、地域雇用や文化の継承もツアー造成の大きなポイントでした。自然環境への気づきも得られるSDGs型プログラムとなっています。審査員からは「歴史や文化に加え、自然や植生まで学べる点がよい」「開催時間、開催場所、内容、値付け、地域経済への配慮とよく練られたツアーになっている」と主にSDGs性を高く評価されました。

地域イノベーション賞「琴平バス株式会社の取り組み」

逆境に負けず、新たな体験提供に取り組み・体験提供を行う優れた地域・事業者に授与される地域イノベーション賞は、琴平バス株式会社に授与されました。

コロナ禍で落ち込んだ観光業界の中で、いち早くオンラインツアーを企画実施した琴平バス。現在も改善を続け、オンライン観光の新たな進化を見出した点が高い評価を得ました。「バーチャルとリアルの融合」を目指し、参加者には「香川のおいしい名産品」を事前に発送、当日は名産品のストーリーを聞きながら味わうという、新しいオンラインサービスのモデルを確立しました。
審査員からは「事前に現地の食べ物とお酒が届く点が良い」「リアル体験に劣らない体験価値を提供するための見えない努力に感服する」と評価を受けました。

未来の観光のヒントが詰まった受賞地域の取り組み

第２回『Attractive JAPAN大賞』では、昔からある自然や文化、歴史といったその地域ならではの色が詰まった、その地域でしか魅せられない体験を提供した事業者が高く評価されていました。コロナ禍、日本各地で進められている商品造成。地域ならではの魅力を発掘し、未来へ続く観光のあり方を考えていく際に、今回受賞の取り組みが参考になります。

なお、7月21日にオンラインで開催されるJIFセミナーでは、『Attractive JAPAN大賞』受賞地域とのディスカッションも予定されています。詳細が決まり次第、AJラボでもお知らせしていきます。