コロナ時期における国別動向と今準備できること(2020/9/9版)

はじめに

 6月・7月にかけて「コロナ時期における国別動向と今準備できること」と題し、各国の新型コロナウィルス状況下での市場動向をお伝えしてきたシリーズの第三弾となります。

 日本ではGoToキャンペーンも始まっている中、新型コロナの「第二波」と呼ばれるものも勢いを増し、東京都では7月以降連日新規感染者数が3桁にのぼる等、厳しい状況が続いています。同様の状況が、各国でも起きており、国内での移動制限の解除・再制限等、新型コロナと付き合いながら各国少しずつ観光の再開を始めています。

 今回はそんな各市場各国の最新の状況をお伝えするとともに、少しでもコロナ禍における鏡として今の我々に反映・還元できる部分をお伝えしていこうと思います。

各国の市場情報

まずは、これまで同様、各地域各国の9月上旬段階での状況を天気図としてまとめました。
それぞれの地域や国の特徴・トレンドを紹介していきます。

東アジア

 新型コロナの感染状況としては、中国や台湾ではほぼ抑え込みに成功しているが、東京やソウル等の大都市で再拡大が見られる状態です。アジア内でも国際的な観光はまだ再開できておらず、この夏は各国・各地域で国内旅行の再開に向けたキャンペーン(日本でのGotoキャンペーンのようなもの)が行われていました。

 そんな中、「台湾」が中韓に先立ち、東アジアで初となる日本との「レジデンストラック(※1)」を9/8から開始することになりました。これにより、 入国後14日間の自宅等待機は維持しつつも、例外的に日本と台湾間での双方向の往来が可能となりました。

東南アジア

 感染状況としてはインドネシア、フィリピンを除いて落ち着いており、近隣諸国との渡航制限の解除等も徐々に見受けられます。日本に関連する情報としては「タイ」と「ベトナム」の2か国において東アジアに先立ち日本との「レジデンストラック」が始まっています。この9月においても8日よりマレーシア、カンボジア、ラオス、ミャンマーと日本との間で同施策が始まります。

北米

 感染状況としては、アメリカでは累計感染者数が600万人を超えるなど、まだまだ収束は遠い様子が伺えます。カナダでも9月末まで入国制限を延長するなどの対策が見られますが、日本とアメリカ、カナダを結ぶ国際線については、一部運休もありますが再開されています。

オセアニア

 オ―ストラリアでもメルボルンがロックダウンとなる等、エリアによって差は見られますが、オーストラリア・ニュージーランドともに感染は落ち着いています。ニュージーランドでは8月に感染経路不明の感染者が4人出たタイミングでロックダウンに踏み切るなど、徹底した感染対策が見られ、8月末からは公共交通機関でのマスク着用の義務化がはじまりました。どちらも国境はまだ封鎖されています。

ヨーロッパ

 一時感染者数の抑え込みに成功し、欧州内での移動制限等も解除されていましたが、この8月9月でフランス、ドイツ、スペイン、イタリア等各国で感染者数が増加し、感染が再拡大しています。これに対し各国でマスク着用の義務化等の施策を講じましたが、これらの対策に対して反対するデモも各地で発生しています。

 入国制限に関しては、欧州各国側の入国に対しての制限は比較的緩く、入国に当たり特段行動制限のない国もありますが、日本側は各国を渡航禁止勧告レベルに設定しているため、渡航はまだ厳しそうです。また日本への入国拒否も続いています。

各国情報から読み取れる、各市場の回復傾向(東、東南、欧州、北米、NZ/豪)

ここまでで紹介した各国情報をまとめます。

 東アジア・東南アジアでは、各国と「レジデンストラック」の合意が進んでおり、中国・韓国・香港とも協議・調整中とのことで、駐在員などの長期滞在者を対象として往来が可能となりました。また、シンガポールとは、短期出張者向けの「ビジネストラック(※2)」の運用も9月からを予定しており、国際的なビジネス旅行の回復を見て取ることができます。

 また、日本の在留資格をもつ外国人の再入国を、9/1より全面的に解禁することを8/28に政府が発表したこともあり、観光旅行に先立ち早期の回復が見込まれていた「ビジネス」「留学生」の旅行市場は順調に回復していることが分かります。

 北米や欧州については、各国側の入国制限は解除されている部分も多いですが、どちらも新型コロナの感染拡大を抑え込めておらず、日本側の入国禁止が続いているため、実質的に往来の今すぐの回復は難しそうです。

 オセアニアにおいてもオーストラリア・ニュージーランド両国の入国制限は徹底されているため、こちらの回復にもまだ時間がかかることが予想されます。

その他各国トピックス情報(海外団体主催のカンファレンスより)

 世界的なOTA(オンライン旅行会社)や旅行事業者、アクティビティ事業者等が集まるタビナカ関連の大型カンファレンスが今年はオンラインで開催され、私たちも参加してきました。今回は、そのサミットで得られた各国のコロナ禍での観光回復のトレンドや各事業者の取り組みの中から、日本のみなさまにも還元できるポイントを一部お伝えします。

「コロナ前とコロナ後での常識の変化(ニューノーマル)」

 新型コロナウィルスが今年に入り感染拡大してから、旅の形は大きく変わりました。その中で「これからの時代の新しい当たり前・常識」も生まれてきています。

 その中でもポイントとなるのが「非接触」です。必須の接触を除いてできる限り人と人との接触箇所を減らし、感染リスクを減らすことが大事になっています。例えば空港での非接触での搭乗手続きや、美術館/博物館等でのチケット発券等も人を極力配置せず機械化を図ったり、またアクティビティや美術館チケット等の予約においては、事前のオンライン化、チケットの電子化を図り、最低限必要な人員配置を考えることも必要になりそうです。これらに対応した、ペーパーレス・コンタクトレスな形が今後は普及していくようです。

今何ができるのか

 これまでに書いてきたように、世界のインバウンド市場はまだ観光客の訪日という観点ではまだまだ先かもしれませんが「ビジネス・留学」から少しずつ再開してきています。

 今のうちに国内の需要に目を向け、そこに対して「コロナ感染対策」等、これからの旅行に求められる観点に対応し、積極的に発信していくことで訪日観光客が戻ってきた時に、安心して選ばれるコンテンツになれるでしょう。また上記のような「非接触」やオンライン予約という観点で言えば、「Google My Business」 や「Reserve with Google」を活用することで、自社サイトからの直接予約を狙うこともできるでしょう。

 このタイミングで今一度できることに目を向け、準備を進めてはいかがでしょうか?

※1 レジデンストラック
入国後14日間の自宅等待機は維持しつつ、例外的に日本と相手国間の往来を認める仕組み。主に駐在員の派遣・交代など、長期滞在者用。
※外国人に求められる措置 (必要書類)有効な査証又は再入国関連書類提出確認書、出国前72時間以内のCOVID-19検査証明、誓約書、質問票 (その他必要事項)出国前14日間の健康モニタリング、入国時までの民間医療保険(滞在期間中の医療費を補償する旅行保険を含む)への加入、入国後14日間のLINEアプリ通じた健康フォローアップ、接触確認アプリ(COCOA)の導入、入 国後14日間の既存の地図アプリを通じた位置情報の保存 

※2 ビジネストラック 
「活動計画書」の提出等の条件の下、日本または相手国入国後の14日間の自宅等待機期間中も行動範囲を限定した形でのビジネス活動を認める仕組み。短期出張者用。
※外国人に求められる措置 (必要書類)有効な査証又は再入国関連書類提出確認書、出国前72時間以内のCOVID-19検査証明、誓約書、質問票、本邦活動計画書 (その他必要事項)出国前14日間の健康モニタリング、入国時までの民間医療保険(滞在期間中の医療費を補償する旅行保険を含む)への加入、入国後14日間のLINEアプリ通じた健康フォローアップ、接触確認アプリ(COCOA)の導入、入 国後14日間の既存の地図アプリを通じた位置情報の保存

 

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